2020/08/12
失敗!後悔しない家づくりのポイントを学ぶ|飛騨の大工が造る木の家
後悔しない家づくり!
憧れのマイホーム。
実際に住み始めて「ここの使い勝手が良くない」とか「間取りをこんなふうに変えておけば良かった」などと後悔することはよくあることです。
図面だけで間取りや使い勝手の良さを想像することは大変難しいことです。
そこで、注文住宅を建てるにあたってどのような対策をすべきか、また、何に注意すれば良いのか、今までの失敗事例を交えながら解説していきたいと思います。
「間取りと動線」
皆さんが注文住宅を建てる際、一番重要視するのは間取りではないでしょうか。
間取りばかりに気を取られて一番大事な家の中の動線についてはあまり考えられていないのではないでしょうか。
部屋から部屋への移動や部屋の中での動き方を考え間取りを決めないと使い勝手が悪く、無駄な動きをすることになります。
間取りを考える時に一番重視しなければいけないのが動線なのです。
また、将来の家族構成や生活スタイルの変化などを考え間取りに生かすことも失敗を防ぐ重要なポイントとなります。
さらに、子供の成長ばかりでなく、自分が年を取った時のことも含め、容易に間取りの変更がしやすい工夫をしておくことも大切です。
「玄関の収納」
玄関の間取りで特に注意したいのは収納に関してではないでしょうか。
靴やブーツが何足あり雨傘が何本あるから・・・。家族全員の靴となると沢山の収納スペースが必要になってきます。
下駄箱を置くのか、それとも、最近はやりのシューズクロークにするのか、玄関の収納に関しては将来的な家族構成も考慮して十分な収納を確保する必要があります。
そして忘れがちなことですが、スリッパを置くスペースも確保すると良いでしょう。
玄関は毎日出入りするところですし、人を迎えるところでもあります。
十分な収納を取ってスッキリと収納された玄関にしましょう。
「キッチンの動線」
キッチンの動線は家事をするうえにおいて、いかに効率よく作業をすることができるか、一番重視しなければならない重要なポイントです。
キッチンで調理をしながら、洗濯、ゴミ出し、お風呂掃除などの動きがいかにスムーズにこなすことができるかで家事の効率がずいぶん変わってきます。
調理についても食材の出し入れがしやすいか、食器の出し入れや配膳のしやすさなども考慮する必要があります。
キッチンで失敗したと感じやすいのはシステムキッチンの形状です。
特にアイランドキッチンを設置した場合です。
見た目は素敵ですし家族が集まりやすいことなどから人気ですが、その一方で、キッチンが丸見えになるのでキッチン廻りに物を置きづらくなることから、失敗したと感じられる人が多いようです。
キッチンをメインで使用する人にとって、使い勝手や効率の良い動線が家事のモチベーションを左右します。
注文住宅の間取りや動線を考える時、必ずキッチンをメインで使用される人の意見を十分に取り入れましょう。
「リビングの間取り」
注文住宅でリビングの間取りを考える場合、まず始めに3種類のリビングの配置パターンから決めなければなりません。
3種類の配置パターンを大きく分けると、「リビング独立型」と「リビング・ダイニング一体型」と「リビング・ダイニング・キッチン一体型」に分けることが出来ます。
「リビング独立型」メリットはリビングを応接間として使用することが出来ます。
デメリットとして間取りの制約で8帖程度しか取れない場合には部屋が狭く感じます。
「リビング・ダイニング一体型」
メリットは部屋が広く感じることと家族で過ごす時間が多く取れることです。
その他にこれはメリットと捉えるかデメリットと捉えるか、人それぞれ違いますが、食事中にテレビを見ることが出来ることです。
私が思うには家族団らんの食事はみんなで会話をしながら楽しく食事をすることがベストだと考えます。
「リビング・ダイニング・キッチン一体型」
メリットとして家事をしながら家族とのコミュニケーションをとることが出来ることと、作った料理の配膳がスムーズに行えることです。
デメリットとしてキッチンで調理している時や食事中のにおいがリビングにこもることです。
「リビング階段と吹抜け」
新築でリビング階段の設置を考えられる方が増えてきました。
合わせて吹抜けを設けることで解放感あふれる空間を創ることが出来ます。
メリットとして隣地の建物の影響で日当たりが悪い場合でも吹抜けを設けることで日当たりを良くすることが出来ることと、家族のコミュニケーションがとりやすいことや、子供が友達を連れて来たとき誰が来たか分かることです。
デメリットとして冷暖房効率が悪いことです。
冷暖房効率を少しでも解消する方法は、吹抜けにシーリングファンを取付けることや、リビング階段の入口に扉を取付けることです。
リビングに床暖房を取付けることも有効な方法です。
「収納スペース」
憧れのマイホームに入居して収納スペースに物が入らなかったり、収納スペースが少なかったりする場合が良く見受けられます。
プランニングの時点では収納スペースを十分取ってもらったつもりだったのに実際に引っ越して物を納めてみると入りきらないことがあります。
これはプランニングの時点でただ漠然と収納を造った結果だと思います。
収納する物により奥行や幅に違いが有るため、ご自身で収納する物の寸法リストを作成し、どの部屋に何を収納するかを決め間取りに生かしてもらうと良いでしょう。
「電気コンセント」
引っ越しをして、部屋に家具などを配置し、いざ、コンセントを使おうとしたとき、コンセントが家具の裏になって使えなかったり、欲しい所に必要な数が無かったりすることが良くあります。
この対処法としてプランニングの時点で家具を置く場所もある程度決めておくと良いでしょう。
部屋の模様替えなどで家具の配置換えすることがあると思いますが、部屋には家具の寸法によって絶対置けない場所がありますので、そのあたりも考慮してコンセントを配置すると良いでしょう。
また、ひと部屋に最低2口コンセントを2ヵ所設け、部屋の対角線上に配置することをお勧めします。
部屋の中は問題ないと思いますが、玄関ホールや2階の廊下などの掃除をする場合、コード式の掃除機を使用される場合は、コードの届く位置にコンセントを設けて下さい。
ここまで失敗事例を交えながら解説してきましたが、必ず押さえておいて欲しい重要な項目を参考にして頂き、後悔のない家づくりをして頂きたいと思います。