2019/03/16
快適で過ごしやすい「古民家再生」を実現しています。
古民家再生には新築住宅では得られないものがあります。
長い年月をかけてつくられた空間、雰囲気は、同じものを新築でつくろうとしてもできないものです。
そこには、古い日本家屋にある懐かしさとあたたかさがあり、どことなく変わらない落ち着きと安心感があります。長い年月の中、住む人を守り続けてきた強い生命力と、年月とともに深みを増した木々の色合い。合理性と生産性を求めて造られた現代建築では得られないものです。
そんな古民家の雰囲気は崩さずに、現代の人の暮らしに合わせた形にリフォームするのが古民家再生といわれる家づくりです。ただ単に住めるようにするのではなく、実生活を機能的で、便利で使い勝手を良くし、居心地のよい空間にしなければ、再生したことにはなりません。家を大切に思う気持ちは、その家が生活しやすいからこそ生まれるものではないでしょうか。
丸共建設では、現代に生きる知恵と技術を用いて、より快適で過ごしやすい「古民家再生」を実現しています。
【玄関ホール After】
吹抜けの玄関は広がりの空間となり、長い年月をかけて煙でいぶされた黒い柱や梁が 古民家の魅力をひきたてます。古い中抜きの板戸も昔の味わいや古材との調和を計ります。
【玄関吹抜け After】
吹抜けの玄関は床は御影石貼りとしました。正面に見える板戸は既存のものを補修・修理をして建て込みました。昔の職人の技が光る建具です。
【台所・食堂 After】
システムキッチンや背面収納は内装に合わせて落ち着きのある色を選び古民家と調和の取れた台所・食堂となりました。 天井は少し低めですが、既存の古材を生かした仕上げとしました。
【居間 After】
10帖の和室には既存の黒い板戸と新しく建て込んだ白木の建具が古民家の落ち着いた空間のなかにも、明るさと柔らかさを表現しています。
古民家再生で知っておきたいこと
■耐震性能と部材の強度
研究結果によると、樹齢100年のヒノキの強度は、200年〜300年は変わらないといわれ、強度が落ちるのは800年〜1200年ほどたってからと言われています。とは言え、地震の多いここ日本。気になるのは耐震性です。大きな空間を持つ古民家の場合、家は柱で支え、耐力壁となる壁は設置されていません。
もともと古い日本家屋では、柱や梁の接合部分や壁をわざとある程度変形、または破壊させることで、家屋全体にかかる地震の衝撃を分散して倒壊を防ぐようなつくりになっています。構造を頑丈にして倒壊を防ぐ現代の方法とは、耐震に体する考え方そのものが違うのです。
つくりの部分の老朽化はしっかりと見極めた上で、昔の技術や方法に現代の技術や素材で的確な耐震工事を行なうことで、より頑丈な古民家再生ができるようになります。
■税金面でもお得になる
古民家再生をすることで、新築を建てるよりも税負担を軽くできる場合があります。
古民家自体の資産価値としてはかなり古い建物という認識となるため、価値としてはほとんど見なされないようになります。つまり、家にかかる固定資産税がかなり低く見積もられるのです。
また、ほとんどの場合リフォームや移築しても同程度の坪数の新築に比べ税額は低くなります。
古民家を再生リフォームする場合、一般のリフォームとは異なり、さまざまな問題や費用が発生しますので、あらかじめ十分理解しておきましょう。
■断熱性の問題
古民家はエアコンのない時代に建てられています。夏を過ごしやすくするために風の循環を考えた構造で、炭火の煙がにげていくように通気性もよくしています。冬場の断熱や暖房、夏場の冷房など、現代の機器に合わせた工事が必要になる場合があります。
■費用の発生
建て替えでも無い限り新築では発生しない費用が必要になる場合があります。
・解体費用が必要になる
・廃材の処分費用がかかる
・移築の場合移築先までの部材運搬費用が発生する
・部材の洗い作業が必要になる