資金計画

資金計画というと、ほとんどの方が住宅ローンの返済計画のことを想像します。ですが、賢い資金計画とは、住宅ローンのことだけではありません。

日常の生活費、光熱費、税金、保険、その他ローンのことなど、これからの人生における資金の計画をしておくことです。なぜなら、住宅ローンの返済が月々8万円だったとしても、それ以外にかかるものを含めれば、毎月15万にもなるかもしれないからです。

住宅ローンを組むと同時に、保険の見直しや、光熱費、生活費の計算、その他で組んでいるローンのことなどをしっかりと考えて無理のない返済の計画をたてていきましょう。

資金計画も考え始めれば、それなりの内容を学ぶ必要があります。

例えば・・・

◎ 頭金はいくら必要か
◎ 返済比率にだまされない見方
◎ 金利タイプと返済期間
◎ 元利均等返済と元金均等返済
◎ 資金計画の落とし穴
◎ 生命保険の見直し
◎ 繰り上げ返済の考え方
◎ 住宅ローンの種類
◎ 補助金、助成金
◎ 住宅ローン減税

などなど。

ここでは、資金計画の考え方として、大事なポイントだけを絞ってお伝えしたいと思います。

ライフプランをまず考えて

先ほどもお話しましたように、資金計画ではあらゆるお金のことを想像して考えなくてはいけません。そのためにも、まずは人生全体を見渡したライフプランを考えてみましょう。

人が一生に得られるお金、生涯賃金の平均は2億円あまりといわれています。それをどのように振り分けるのか。食べることにいくらくらい、着るものにいくらくらい、趣味や旅行にいくらくらい・・・・。そして、家づくりにはいくらあてるのかを考えるのです。

実際に四角を書いてみて、それを生涯賃金全体と考えて家にどれくらいのスペースを割けるかをイメージしてみましょう。仮に2000万円だとして、2億円の1割に当たるわけですからかなり大きなマイナスになるはずです。4000万円だとしたら2割を占めることになります。

その割合を見たら、やっぱり3000万円くらいに収めておこう、という気持ちになるかもしれません。まずはそうやって家づくりの予算をイメージしてみることをお薦めしています。

ローンを組んだ支払いもイメージしてみてください。仮に4000万円のローンを35年返済で組んだとすると、結果的に払う利息は2000万円くらいになります。

借りた金額の1.5倍を返済することになるわけです。これを25年ローンにしてみると月々の支払は3万円ほど高くなりますが、支払う利息は1300万円くらいに減ります。さらに頭金を1000万円入れて借入を3000万円にしたとすると、たとえ35年ローンにしても利息は1500万円となり、はじめの計算より500万円も少なくてすむのです。

その分をほかの要素、たとえば車に回すことが可能になる、と考えましょう。

人生の中でどのくらいの金額を何に費やすべきか、まずはそういう視点で考えることが大事だと思います。生命保険会社にはライフプランの検討が得意なところもありますから、そういった場合は ファイナンシャルプランナーに相談に乗ってもらうという手もあります。

いくら借りられるかではなく、いくらなら返せるかを考える

多くの場合、自己資金以外のお金は、住宅ローンを利用して借り入れることになります。

ここで気をつけなければいけないのは、住宅ローンでいくら借りられるかによって、総予算を決めようとする方が多いことです。

住宅ローンの計算式によって「自分の収入ならウン万円まで借りられる」からそれをもとに資金計画を練ろう、というのは大きな間違い。いくら借りられるか、ではなくいくらなら返せるか、という視点から資金計画を考えることが大切です。ポイントは「月々いくらまでなら払っていけそうか」。その額から逆算して借入限度額を決めるのがセオリーです。

まず、今現在の住宅ローンの金利を確かめます。

例)変動2.5%~、10年固定3.5%
(変動と固定というのは金利タイプのことです、詳細は後程紹介します)

次に返済期間を想定しましょう。自分がいくつまで働けそうかを考えるのです。「家づくりのタイミング」でも述べましたが、ローンのリミットは60歳と考えましょう。そして月々の返済上限を考えます。

今の家賃+アルファということになると思います。仮に10万円としておきましょうか。そこで上記の表をから該当金額を算出してみましょう。

現在の金利が2.5%だとして、返済期間を30年としたら、1000万円あたりの返済額は39,000円ちょっと。月々の返済可能額10万円をこの金額で割ると約2.53弱という数字が出てきますから、それに1000をかけると2530。

あなたが余裕を持って借りられる金額は2530万円ということになります。それに自己資金を足した金額が総予算、というわけです。

金利タイプと返済期間について

住宅ローンで最も重要な項目となるのが金利タイプと返済期間です。毎月の返済額・総返済額に大きく影響を与えますので、しっかりと理解しておきましょう。

金利タイプ別の一般的な特徴は次の通りです。
 

◎固定金利タイプ

借入時の金利が完済まで適用されるタイプです。完済までの返済額が確定するので資金計画が立てやすく、安心して返済できます。ただ、ほかの金利タイプよりも金利が高めです。また、借入後に景気が低迷して金利が下がっていった場合、金利低下のメリットを受けられず、結果的に他の金利タイプよりも返済額が多くなる可能性があります。

◎変動金利タイプ

短期プライムレートに連動した金利が適用され、借入後は定期的に見直しされます。金利が下がると返済額が減少し、金利が上がると返済額が増加します。世の中の景気に連動して返済額が変化するイメージです。借入時に将来の返済額が確定していないという意味では、返済計画は立てづらいといえます。

◎固定金利期間選択タイプ

固定金利と変動金利の折衷プランといえるもので、当初定めた一定期間についてのみ借入時の金利が適用されます。その後は変動金利に移行し、金利が上昇した場合に、毎月の返済額が増加する可能性があります。どのタイプにしても、今後の景気動向をどう判断するかが選択の分かれ目となります。

ただし、予想した経過をたどらずに不利な金利となった場合でも、借り換えという手段も残されているので、あまり深刻に悩まなくてもよいのではと思います。

諸費用や完成後の費用アップも考慮しよう

ローンを組むときには、土地代や建築費だけでなく、新しい家に住む前に必要な諸経費や、完成後の生活費の変化についても考えておかねばなりません。

まず、諸費用については、工事関係の契約書の印紙代、土地や建物の登記費用、水道・下水道の負担金など多岐にわたります。建築工事費(建物+土地の金額)の10~15%は見ておいた方がいいでしょう。これとは別に土地によっては地盤補強工事が必要になる場合もあります。

カーテン、屋外付帯工事にも意外とお金がかかる場合もあります。工事代金にそれらが含まれていない場合、住む前に想定外の出費に泣かされることになります。

また、家が完成した後の維持費や生活費を予想しなければなりませんが、その際、予想以上に費用がかさむことも起こりえます。たとえば、新居の光熱費。家を新築した場合、たいてい前に住んでいた住居の1.5倍以上の広さになりますが、光熱費もそれにともなって高くなります。照明器具が増え、コンセントが増え、冷暖房機器も増えるので当然高くなるのです。

お風呂も浴槽が大きくなった分、水道費がアップします。子どもの成長もあって洗濯の回数も増えていきます。オール電化や省エネ対応のシステムを取り入れた場合などは予想がむずかしいところですが、完成後の光熱費は1.5倍くらいになる可能性がある、ということを計算に入れておくことが重要です。

以上、ここまでで最低限資金計画を考える上での情報をお伝えさせていただきました。

が、実際家を建てるとなると、もうちょっと詳しい内容を学んでいただいた方が良いと思います。一生に一度あるかないかのお金の使い方をするわけですから、ここは踏ん張って勉強していきましょう。